この記事の結論
結論から言うと、経費項目が重複しなければ併用可能です。国の補助金同士、国と自治体の補助金、さらには税制優遇との組み合わせにより、設備投資の自己負担を大幅に圧縮できます。
省エネ補助金は他の補助金と併用できるのか?
結論から言うと、経費項目が重複しなければ併用可能です。国の補助金同士、国と自治体の補助金、さらには税制優遇との組み合わせにより、設備投資の自己負担を大幅に圧縮できます。
ただし「同一の経費に対する二重補助の禁止」という原則があり、経費区分の分け方や申請順序にルールがあります。本記事では、併用可能なパターンと禁止パターン、具体的な経費の分け方まで詳しく解説します。
補助金併用の基本原則
- 同一経費への二重補助は禁止: 1つの設備費に対して2つの補助金を適用することはできない
- 経費区分を分ければ併用OK: 設備Aを補助金X、設備Bを補助金Yで申請するのは可能
- 国×自治体は比較的併用しやすい: 多くの自治体が国の補助金との併用を認めている
国の補助金同士の併用パターン
国の省エネ関連補助金同士の併用で最も一般的なパターンを紹介します。
パターン1: SII補助金 + 脱炭素化推進補助金
最も多い併用パターンです。省エネ設備の本体をSII補助金で、再エネ設備を脱炭素化推進補助金でそれぞれ申請します。
| 設備 | 適用する補助金 | 補助率(中小企業) |
|---|---|---|
| 高効率空調(1,500万円) | SII補助金(告示基準型) | 2/3 → 補助額1,000万円 |
| LED照明(300万円) | SII補助金(告示基準型) | 2/3 → 補助額200万円 |
| 太陽光発電(2,000万円) | 脱炭素化推進補助金 | 1/3 → 補助額667万円 |
| 蓄電池(1,000万円) | 脱炭素化推進補助金 | 1/3 → 補助額333万円 |
合計投資額4,800万円に対し、補助額合計2,200万円(実質自己負担2,600万円)
パターン2: SII補助金 + ものづくり補助金
製造業で省エネ設備と生産設備を同時に導入する場合に有効です。
| 設備 | 適用する補助金 | 備考 |
|---|---|---|
| 高効率空調・LED照明 | SII補助金 | 省エネ設備として申請 |
| 新型加工機械 | ものづくり補助金 | 生産性向上設備として申請 |
経費の重複に注意
新型加工機械が省エネ性能も有する場合、SII補助金との経費の重複が生じないよう、どちらの補助金で計上するか明確に区分してください。
国 + 自治体補助金の併用パターン
国の補助金に自治体の補助金を上乗せすることで、自己負担をさらに圧縮できます。
パターン3: SII補助金(設備費) + 自治体補助金(工事費)
SII補助金では設備費と工事費が補助対象ですが、自治体補助金で工事費をカバーすれば国の補助金の枠を設備費に集中できます。
| 経費 | 適用する補助金 | 補助率 |
|---|---|---|
| 高効率空調 設備費(1,200万円) | SII補助金 | 2/3 → 800万円 |
| 設置工事費(400万円) | 自治体省エネ補助金 | 1/2 → 200万円 |
合計1,600万円に対し補助額1,000万円(自己負担600万円)
パターン4: 脱炭素化推進補助金 + 自治体の再エネ補助金
太陽光発電の導入で、国と自治体の両方の補助金を活用するパターンです。
| 経費 | 適用する補助金 | 補助率 |
|---|---|---|
| 太陽光パネル(1,500万円) | 脱炭素化推進補助金 | 1/3 → 500万円 |
| 蓄電池(800万円) | 自治体の蓄電池補助金 | 1/3 → 267万円 |
自治体によっては国の補助金を受けた場合の上乗せ制度があり、実質自己負担30%以下になるケースもあります。