この記事の結論
省エネ補助金は、省エネ性能の高い設備への更新費用を国や自治体が補助する制度の総称です。事業者向けの中心はSIIの「省エネ・非化石転換補助金」で、補助率は区分と企業規模で1/5〜2/3、上限は1事業1億〜15億円です。
省エネ補助金2026とは?制度の全体像
省エネ補助金は、省エネ性能の高い設備への更新費用を国や自治体が補助する制度の総称です。事業者向けの中心はSIIの「省エネ・非化石転換補助金」で、補助率は区分と企業規模で1/5〜2/3、上限は1事業1億〜15億円です。
家庭の窓・給湯器・断熱は「住宅省エネ2026キャンペーン」の対象で、工事をする登録事業者が申請します。省エネ家電の買い替えは、国でなく都道府県・市区町村の制度です。
先に押さえる3つ
- 今の公募: 5次の申請を受付中。締切は12月25日(金) 17:00(あと47日)。SIIは5次で令和7年度補正の受付を終える予定としています。
- 補助率2/3は一部だけ: 工場・事業場型の先進枠で、中小企業等に限ります。指定設備を更新する設備単位型の従来枠は1/3以内です。
- 交付決定の前に発注しない: 交付決定の通知より前に発注を終えた事業は、補助の対象になりません。
省エネ補助金の種類一覧【国の主な制度】
国の主な制度は、事業者向けのSII省エネ・非化石転換補助金、建物全体を省エネにするZEB実証事業、家庭向けの住宅省エネ2026キャンペーンです。
①省エネ・非化石転換補助金(SII)
令和7年度補正予算の事業で、一般社団法人 環境共創イニシアチブ(SII)が公募しています。旧称の「省エネルギー投資促進支援事業」で探している方も、今の公募はこの名前です。区分ごとの補助率と上限は次のとおりです。
| 区分 | 補助率 | 補助の上限 | 対象 |
|---|---|---|---|
| 工場・事業場型 先進枠 | 中小企業等 2/3以内 大企業等 1/2以内 | 15億円(非化石転換は20億円) | SII が採択した先進設備・システムへの更新 |
| 工場・事業場型 一般枠 | 中小企業等 1/2以内 大企業等 1/3以内 投資回収7年未満は 1/3・1/4以内 | 15億円(非化石転換は20億円) | オーダーメイド型設備と指定設備への更新 |
| 工場・事業場型 中小企業投資促進枠 | 中小企業等 1/2以内 投資回収5年未満は 1/3以内 大企業は対象外 | 15億円(非化石転換は20億円) | 一般枠と同じ設備で、省エネ率の要件が7%以上の枠 |
| 電化・脱炭素燃転型 | 1/2以内 | 3億円(電化は5億円) | 電化や、脱炭素目的の燃料転換を伴う更新 |
| GX設備単位型 トップ性能枠 | 更新 1/2以内 新設 1/5以内 | 3億円 | トップ性能基準を満たす指定設備 |
| GX設備単位型 メーカー強化枠 | 1/3以内 | 3億円 | GX要件を満たすメーカーの指定設備への更新 |
| 設備単位型 従来枠 | 1/3以内 | 1億円 | 指定設備への更新(空調・ボイラ・変圧器・冷凍冷蔵設備・制御機能付きLEDなど) |
| エネルギー需要最適化型 | 中小企業等 1/2以内 大企業等 1/3以内 | 1億円 | エネマネ事業者の EMS で運用を改善する事業 |
上限は1事業あたりで、工場・事業場型は単年度の額です(複数年度事業・連携事業は別の上限)。下限は工場・事業場型が100万円、ほかが30万円です。大企業は省エネ法のクラス分けなどの条件を満たす場合に限ります。
審査は事業区分ごとの評価項目に沿って行われ、外部審査委員会の評価を踏まえて上位から予算の範囲内で採択されます(SII 4次公募の案内)。先着順ではありません。
②ZEB実証事業(SII)
建物全体の省エネ化を進める事業です。令和8年度の上限は年3億円で、複数年度事業は事業全体で7億円です。補助率は工事の種別で異なります。令和8年度の公募(一次 5月12日〜6月11日、二次 7月24日〜8月17日)は受付を終了しています。
③住宅省エネ2026キャンペーン(家庭向け)
| 事業 | 対象 | 補助額 |
|---|---|---|
| 先進的窓リノベ2026事業 | 窓・ドアの断熱改修 | 製品ごとの定額。上限は住宅1戸100万円 |
| 給湯省エネ2026事業 | 高効率給湯器の設置 | 1台 エコキュート7万円・ハイブリッド給湯機10万円・エネファーム17万円(性能や撤去の加算あり) |
| みらいエコ住宅2026事業(リフォーム) | 断熱改修を含むリフォーム | 上限は1戸40万〜100万円(新築の時期と工事の基準で変わる) |
| 賃貸集合給湯省エネ2026事業 | 賃貸集合住宅の小型省エネ型給湯器への交換 | 1台 5万円・追い焚き機能つき7万円(工事の加算あり) |
申請は工事をする登録事業者が行い、補助金は事業者から還元されます。窓とみらいエコ住宅のリフォームは、予約が遅くとも2026年11月16日まで、交付申請は遅くとも12月31日までで、予算の上限に達すると早く終わります。各事業の予算の残りはキャンペーンの公式サイトに毎日出ています。
省エネ補助金の対象設備
設備単位型の指定設備は、高効率空調・産業ヒートポンプ・業務用給湯器・高性能ボイラ・高効率コージェネレーション・低炭素工業炉・変圧器・冷凍冷蔵設備・産業用モータ・制御機能付きLED照明器具と、工作機械など5種類の生産設備です。型番ごとの対象はSIIの補助対象設備一覧で調べられます。
設備ごとの解説は次の記事にまとめています。太陽光・蓄電池・EV充電器はSIIのこの補助金と別の制度です。費用は設備の規模で大きく変わるので、設備業者の見積もりで確かめてください。