この記事の結論
SII補助金のオーダーメイド型では、事業計画書の内容が採択・不採択を左右する最重要書類です。告示基準型では簡易的な計画で足りますが、オーダーメイド型では省エネ投資の目的・効果・実施体制・資金計画を具体的かつ論理的に記述する必要があります。
省エネ補助金の事業計画書はなぜ重要?
SII補助金のオーダーメイド型では、事業計画書の内容が採択・不採択を左右する最重要書類です。告示基準型では簡易的な計画で足りますが、オーダーメイド型では省エネ投資の目的・効果・実施体制・資金計画を具体的かつ論理的に記述する必要があります。
本記事では、採択されやすい事業計画書の構成、各セクションの書き方、避けるべきNG例まで詳しく解説します。
事業計画書で審査される3つの観点
- 省エネ効果の妥当性: 省エネ率30%以上を達成する根拠が明確か
- 費用対効果: 投資額に見合う省エネ効果・経済効果があるか
- 実現可能性: 実施体制・スケジュール・資金計画は現実的か
事業計画書の構成【必須項目と推奨項目】
SII補助金(オーダーメイド型)の事業計画書に含めるべき項目を一覧にまとめました。
| セクション | 内容 | 必須/推奨 | 分量目安 |
|---|---|---|---|
| 1. 事業概要 | 会社概要、事業内容、エネルギー使用状況 | 必須 | 1〜2ページ |
| 2. 投資の背景・目的 | 省エネ投資の経営的必要性、課題認識 | 必須 | 1ページ |
| 3. 導入設備の概要 | 導入する設備の仕様、選定理由 | 必須 | 2〜3ページ |
| 4. 省エネ効果の試算 | 省エネ率・CO2削減量の計算結果と根拠 | 必須 | 2〜3ページ |
| 5. 費用対効果・投資回収 | 投資額、年間削減額、投資回収期間 | 必須 | 1〜2ページ |
| 6. 実施体制 | プロジェクト責任者、担当者、外部協力者 | 必須 | 1ページ |
| 7. 実施スケジュール | 設備発注〜設置〜検収のタイムライン | 必須 | 1ページ |
| 8. 資金計画 | 資金調達方法(自己資金・借入)、補助金の活用計画 | 必須 | 1ページ |
| 9. 計測・検証計画 | 導入後のエネルギー消費量の計測方法 | 必須 | 1ページ |
| 10. 波及効果 | CO2削減、雇用維持、地域経済への貢献等 | 推奨 | 半〜1ページ |
各セクションの書き方とポイント
事業計画書の主要セクションについて、採択されやすい書き方とNG例を解説します。
「投資の背景・目的」の書き方
なぜこの投資が必要なのかを、経営課題と紐づけて記述します。
| 良い例 | NG例 |
|---|---|
| 「当社の年間電気代は2,400万円(売上高の8%)であり、電力単価の高騰により過去3年で35%増加。空調・照明設備の老朽化(設置後18年)が主因であり、設備更新による光熱費削減が喫緊の経営課題」 | 「省エネ設備を導入して光熱費を削減したい」 |
数値で課題を示す
「光熱費が高い」ではなく「年間電気代2,400万円、売上高比8%、過去3年で35%増加」のように具体的な数値で課題の深刻さを示すことが重要です。
「省エネ効果の試算」の書き方
省エネ率と削減量の計算結果を、計算根拠と合わせて記述します。省エネ計算方法に従った正確な計算が必要です。
| 良い例 | NG例 |
|---|---|
| 「導入前: 年間一次エネルギー消費量 1,850GJ(電力18万kWh+都市ガス2,000m3、過去3年平均)→ 導入後: 1,180GJ(省エネ率36.2%)。計算根拠: 空調はAPF 3.5→6.0で42%削減、照明はLED化で65%削減(SII計算テンプレート使用)」 | 「省エネ率は30%以上を見込む」 |
省エネ診断の報告書データを引用すると信頼性が大幅に向上します。
「実施体制」の書き方
プロジェクトの実施体制を具体的な役割分担で示します。
| 良い例 | NG例 |
|---|---|
| 「プロジェクト責任者: 総務部長 山田太郎。設備選定: 施設管理課 鈴木一郎。省エネ計算: ○○省エネコンサルティング(外部委託)。施工管理: △△設備工業。計測・報告: 施設管理課」 | 「社内で適切に実施する」 |
外部の専門家が関与している場合は、その資格・実績も記載すると評価が高まります。