この記事の結論
省エネ補助金の採択率は、制度の種類・申請方式・公募回によって大きく異なります。告示基準型は比較的高い採択率を維持していますが、オーダーメイド型は競争が激しく採択率が低い傾向にあります。
省エネ補助金の採択率はどのくらい?【最新データ】
省エネ補助金の採択率は、制度の種類・申請方式・公募回によって大きく異なります。告示基準型は比較的高い採択率を維持していますが、オーダーメイド型は競争が激しく採択率が低い傾向にあります。
本記事では、過去の採択率データを分析し、不採択の主な原因と採択率を上げるための具体的なポイントを解説します。
採択率の目安
- 告示基準型: 採択率50〜70%(予算枠内であれば比較的高い)
- オーダーメイド型: 採択率30〜50%(省エネ効果の大きさで競争)
- ZEB補助金: 採択率40〜60%(ZEB設計の完成度で評価)
過去の公募回別 採択率データ【2023〜2025年度】
SII補助金の過去3年間の公募回別採択率をまとめました。
| 年度 | 方式 | 公募回 | 申請件数 | 採択件数 | 採択率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025 | 告示基準型 | 1次 | 約3,200件 | 約2,100件 | 約66% |
| 2025 | 告示基準型 | 2次 | 約1,800件 | 約1,000件 | 約56% |
| 2025 | オーダーメイド型 | 1次 | 約800件 | 約320件 | 約40% |
| 2024 | 告示基準型 | 1次 | 約2,900件 | 約1,900件 | 約66% |
| 2024 | オーダーメイド型 | 1次 | 約750件 | 約280件 | 約37% |
| 2023 | 告示基準型 | 1次 | 約2,500件 | 約1,500件 | 約60% |
| 2023 | オーダーメイド型 | 1次 | 約600件 | 約200件 | 約33% |
1次公募が採択率が高い
1次公募は予算枠が最も大きいため、2次・3次公募より採択率が10〜15ポイント高い傾向があります。公募スケジュールを確認し、必ず1次公募に申請しましょう。
不採択の主な原因トップ5
省エネ補助金で不採択になる原因を、頻度の高い順にまとめました。
第1位: 省エネ計算の不備・根拠不足
最も多い不採択理由は、省エネ効果の計算が不正確であることです。導入前のベースラインデータが推定値のみだったり、省エネ率の算出根拠が不明瞭だったりするケースが目立ちます。
- 導入前の消費量は過去1〜3年の実績データ(請求書ベース)を使用
- 省エネ率の計算式と算出根拠を明記
- メーカーカタログ値だけでなく実態に即した稼働条件で計算
省エネ計算の正しい方法は省エネ計算方法ガイドをご覧ください。
第2位: 事業計画書の内容不足
オーダーメイド型では事業計画書の完成度が審査の中心です。投資目的が不明確、実施体制が曖昧、投資回収計画が現実的でないといった理由で不採択になります。
- 省エネ投資の経営的な必要性を具体的に記述
- 実施体制(担当者・スケジュール・管理体制)を詳細に記載
- 投資回収計画は保守的な前提で算出(楽観的すぎると信頼性が低下)
事業計画書の具体的な書き方は事業計画書の書き方ガイドで解説しています。
第3位: 書類の不備・記載漏れ
申請書類の記載漏れや添付書類の不足も多い不採択原因です。特に初めて申請する企業で多発します。
- 見積書の型番がSII認定設備リストと不一致
- 2社以上の相見積もりが不足
- 印鑑証明書等の有効期限切れ
- 申請書の記入項目の空欄
必要書類チェックリストで事前に漏れがないか確認しましょう。
第4位: 費用対効果が低い
投資額に対する省エネ効果が低い(費用対効果が悪い)プロジェクトは、予算の効率的な配分の観点から不採択になりやすい傾向があります。
- 投資回収期間が10年を超える場合は要注意
- 複数設備の組み合わせで省エネ効果を最大化
- 設備単体ではなく建物全体の省エネ計画として申請
第5位: 対象外設備・対象外経費の計上
SII認定設備リストに掲載されていない設備を告示基準型で申請したり、撤去費・処分費などの対象外経費を計上したりするミスも多いです。
- 申請前に対象設備・対象経費を必ず確認
- 見積書で対象経費と対象外経費を明確に分離
- 不明な点はSIIのヘルプデスクに事前相談