省エネ補助金の対象設備・対象経費の要件まとめ【最新版】
制度・仕組み
公開: 2026年4月5日
更新: 2026年4月5日
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この記事の結論
省エネ補助金(SII補助金)で補助を受けるには、対象設備と対象経費の両方の要件を満たす必要があります。設備が認定リストに掲載されていても、経費の計上方法を間違えると補助対象外になるケースがあるため、事前の正確な理解が重要です。
省エネ補助金の対象設備・対象経費の全体像
省エネ補助金(SII補助金)で補助を受けるには、対象設備と対象経費の両方の要件を満たす必要があります。設備が認定リストに掲載されていても、経費の計上方法を間違えると補助対象外になるケースがあるため、事前の正確な理解が重要です。
対象設備・対象経費の基本ルール
- 告示基準型: SII認定設備リストに掲載された設備のみが対象
- オーダーメイド型: 認定リストに限らず、省エネ効果のある設備全般が対象
- 対象経費: 設備費(機器購入費)+ 工事費(設置工事費)が基本
- 対象外経費: 撤去費・処分費・土地造成費・消費税等
SII認定設備リストの対象設備一覧【告示基準型】
告示基準型で補助対象となる設備は、SII(環境共創イニシアチブ)が公表する認定設備リストに掲載されたものに限られます。以下が主な設備カテゴリです。
| 設備カテゴリ | 主な対象機器 | 性能基準の目安 | 費用相場 |
| 高効率空調 | パッケージエアコン、ビル用マルチエアコン、チラー | APF基準値以上 | 100〜3,000万円 |
| LED照明 | LED照明器具、LED制御装置 | 固有エネルギー消費効率基準以上 | 50〜500万円 |
| 産業用ヒートポンプ | 温水ヒートポンプ、蒸気ヒートポンプ | COP基準値以上 | 200〜5,000万円 |
| 高効率ボイラー | 潜熱回収型ボイラー、ヒートポンプボイラー | ボイラー効率基準以上 | 200〜5,000万円 |
| 高効率変圧器 | トップランナー変圧器 | トップランナー基準以上 | 50〜2,000万円 |
| インバータ | インバータ制御装置、可変速ドライブ | IE3/IE4モーター基準 | 50〜2,000万円 |
| 冷凍冷蔵 | 自然冷媒冷凍冷蔵機器 | 自然冷媒(CO2/NH3)使用 | 200〜5,000万円 |
| コジェネレーション | ガスコジェネレーション、燃料電池 | 総合効率基準以上 | 500〜1億円 |
| BEMS/FEMS | エネルギー管理システム | SII登録エネマネ事業者の機器 | 50〜1,000万円 |
各設備の詳細な補助金情報は省エネ補助金2026完全ガイドの対象設備一覧もご覧ください。
SII認定設備リストの確認方法
自社が導入したい設備が補助対象かどうかは、SIIの公式サイトで公開されている認定設備リストで確認できます。
確認手順
- SII公式サイト(sii.or.jp)にアクセス
- 「補助金について」→「先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金」を選択
- 「指定設備導入事業」の「認定設備リスト」をダウンロード
- 設備カテゴリを選択し、メーカー名・型番で検索
- 掲載されていれば補助対象。掲載されていなければ告示基準型では不可(オーダーメイド型で申請可能)
認定設備リストのチェックポイント
- 型番が完全一致であること(類似型番では不可)
- リストは随時更新されるため、申請直前に最新版を確認
- リストにない設備はオーダーメイド型で申請可能(ただし省エネ率30%以上が必要)
- メーカーに「SII認定設備かどうか」を直接問い合わせるのも有効
対象経費の範囲【設備費・工事費・設計費】
省エネ補助金で補助される経費は、設備費(機器費)と工事費が基本です。設計費は制度によって対象になる場合があります。
| 経費区分 | 対象範囲 | 注意点 |
| 設備費(機器費) | 補助対象設備の購入費用(本体+付属品) | SII認定設備リスト掲載品に限る(告示基準型) |
| 工事費 | 設備の設置工事費、配管配線工事費、基礎工事費 | 見積書に工事内容の明細が必要 |
| 設計費 | 省エネ設備の導入設計・省エネ計算(オーダーメイド型のみ) | 告示基準型では対象外の場合あり |
| 諸経費 | 申請手続きに直接関連する費用は一部対象 | 上限あり(工事費の○%以内等) |
対象外経費の一覧【申請時の落とし穴】
以下の経費は省エネ補助金の対象外です。申請書に含めてしまうと書類不備で差し戻されるため注意してください。
| 対象外経費 | 具体例 |
| 撤去・処分費 | 既存設備の撤去工事費、廃棄物処分費 |
| 消費税 | 補助対象経費は税抜で計上 |
| 土地・建物取得費 | 土地の購入費、建物の建築費(設備部分は対象) |
| 土地造成費 | 整地工事、基礎以外の土木工事 |
| 汎用品 | パソコン、プリンター、一般事務机等 |
| 中古品 | 中古設備の購入費用 |
| リース・レンタル費 | 設備のリース料・レンタル料(購入のみ対象) |
| 人件費 | 自社従業員の作業に対する人件費 |
よくある間違い: 撤去費の計上
既存の空調や照明の撤去費用を補助対象経費に含めて申請してしまうケースが多発しています。撤去費は全額自己負担となるため、見積書では設備費・工事費と撤去費を明確に分けて記載してもらいましょう。
オーダーメイド型の対象設備と要件
オーダーメイド型では、認定設備リストに掲載されていない設備でも補助対象になります。ただし、以下の要件を満たす必要があります。
| 要件 | 内容 |
| 省エネ率 | 原油換算量ベースで30%以上の省エネ効果 |
| 事業計画書 | 省エネ効果の計算根拠、投資回収計画、実施体制を記載 |
| 計測・検証 | 導入後のエネルギー消費量を計測・報告する計画 |
| 複数設備の組み合わせ | 可能(建物全体のトータル省エネ計画として申請) |
オーダーメイド型は審査が厳しい分、より柔軟な設備選定が可能です。省エネ効果の計算方法は省エネ計算方法ガイドで詳しく解説しています。
見積書の取り方と経費計上のコツ
補助金申請では、見積書の記載内容が審査に直接影響します。以下のポイントを押さえて見積書を取得しましょう。
- 2社以上から見積もりを取得: 価格の妥当性を示すため、最低2社からの相見積もりが必要です
- 設備費と工事費を明確に分離: 見積書内で設備費(機器費)と工事費を明細レベルで分けて記載してもらう
- 型番を正確に記載: SII認定設備リストの型番と完全一致するよう、見積書にメーカー名・型番を明記
- 撤去費は別見積もり: 既存設備の撤去費は補助対象外のため、別途見積書を作成
- 税抜金額で記載: 補助対象経費は税抜で計上するため、税抜金額を明記
必要書類の全体像は必要書類チェックリストをご確認ください。
設備別の省エネ効果の目安
対象設備の導入による省エネ効果の目安です。投資計画を立てる際の参考にしてください。
| 設備 | 省エネ率の目安 | 投資回収期間の目安 |
| LED照明 | 50〜70% | 2〜4年 |
| 高効率空調 | 30〜50% | 3〜7年 |
| 断熱窓・外壁 | 20〜40% | 5〜10年 |
| 高効率ボイラー | 20〜50% | 4〜8年 |
| インバータ制御 | 20〜50% | 2〜5年 |
| 太陽光発電 | 電力自給率30〜80% | 7〜12年 |
| 蓄電池 | ピークカット20〜40% | 8〜15年 |
| BEMS/FEMS | 10〜30% | 3〜6年 |
補助率・補助額の詳細は補助率・補助額の仕組み解説をご覧ください。